SAW 2

2006-04-14Category: Entertainment

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ソウ2 DTS エディションソウ2 DTS エディション

Amazon でソウ2 の DTS エディション版 DVD を買いました。

まだおまけ映像とかは見てなくて、本編しか見ていないけれど、その感想を書きます。
大いにネタバレや自分なりの考察があるので、その辺りはご留意ください。

また、自分なりの考察について、私は医学や刑法の知識などは一般人程度 (もしくは以下) なので、間違いや思い込みも多数あると思います。
生暖かい目で見守ってください。

追記: 2 回目を見ました。ボーナス映像も見ました。ので、一部修正があります。

所感

まず、1 作目と比べるとグロさが増しています。1 作目は精神的なダメージ、例えばはらはらする、どきどきする、その状況から目を背けたくなるなどが多かったのですが、今作は肉体的な痛さが大半を占めます。
初っ端からグロい描写で始まるため、冷静に見ようと思っていてもその冷静さを保つことが、人によっては難しいかもしれません。

追記: ボーナス映像の監督来日時のインタビューでは、元々は「殺さなければ自分が死ぬ」という状況に立たされた人間たちの、言わばバトル・ロワイヤル的な脚本を SAW 用に書き直したものであるということを言っていました。

そして「犯人」であるジグソウ、ジョンは早々に警察に捕まります。そしてマシューズ刑事にこう言います。
「私の話を聞いていれば息子ダニエルは帰ってくる」

手術をしたのは誰か

マシューズ刑事が雇っていた情報屋のマイケルが殺される。手口はジグソウに似ている。現場の壁には「近づいてよく見ろ、マシューズ刑事」の文字。

マイケルが出てくる冒頭のシーンで、マイケルの目の中に鍵を仕込む施術シーンがありますが、その執刀をしていると思われる者が足を引きずっています。これは誰なのかと考えたときに、思い当たる人物が2人います。

  1. ジグソウであるジョン。
    • 1 作目で足を銃で撃たれており、その後遺症で足を引きずっている。
  2. ゴードン医師。
    • 外科医であるから、この程度の施術なら容易にできそう。
    • 1 作目で自ら足を切りバスルームを出て行ったが、今作では彼の死体が見当たらない。
    • 義足をはめていれば「歩く」ことは可能ではないか。

今作の終盤辺りで 1 作目のバスルームが出てきますが、そこで映されたのはミイラ化したアダムの死体、ゼップの死体、ゴードンの足です。ゴードンの死体は映りませんでした。
また 1 作目でゴードンがバスルームを出て行った直後にジョンがバスルームに入りますが、そうなると入れ違いになるわけで、さすがに末期癌でよぼよぼのじいちゃんでも瀕死のゴードンをその場で殺すのは容易だと考えられます。しかしここでジョンがゴードンを殺害したとするならば、それはジョンの「自らでは手を下さないというゲームのルール」に違反することであり、また殺害した場合でもその死体を遺棄する手間などを考えると、矛盾点が沢山出てきます。
またアマンダとダニエルがバスルームに入るシーンなどでも、その入り口付近に死体はありませんし、「ゴードンは生きている」と考えるほうが自然ではないかな、と思いました。

しかしジョンにとってゴードンは「死の宣告をした死神」も同様であり、ゴードンのせいでジグソウになってしまったと今作を見て理解したのですが、そうなるとそこまで憎い相手を仲間にして、というのはいささか無理がある気もします。
またマイケルのレントゲン写真も出てきますが、レントゲンを撮影するためにはそれなりの設備がある機関でないと無理ではないでしょうか。さすがに末期癌で治らないと知っていたとしても、放射線の出る機械をあのアジトで容易に使うわけはないだろうし、そもそもゴードンが撮影機を用意した (または何らかの方法で機関に連れて行った) としても怪しまれますよね。

モニタに映る映像

ジョンの台詞で、「話を聞いていれば息子は戻ってくる」、「息子は安全な場所にいる」、そして「今は見れないが、息子は隅で怯えているね」という 3 つが気にかかりました。

まず「息子は安全な場所にいる」=「He’s in a safe place」ですが、この “safe” には「安全な」という意味以外にも 金庫 という意味があります。終盤で息子ダニエルが金庫の中から出てきたとき、ああなるほどと頷きました。
そして「隅で怯えている」という台詞の真意ですが、これはその映像が過去のものであり、録画された映像をインターネットを経由して放送していた、ということではないかなと思います。ネット経由であれば IP などを探ってかどうかは知りませんが逆探知も出来そうですし、SAT が到着してカメラに映らないという矛盾も合う気がします。または、別の家だった可能性も大きいですが。

つまりこの映像は3時間前の録画であって、マシューズ刑事がジョンを捕まえたときには既に「ゲーム」は終了していた。そしてマシューズ刑事がジョンの話を聞き、2 時間が経てば息子が入った金庫のエレベーターが上に昇り、戻ってくる。ちゃんと話を聞いていれば…。とこんな感じだったのでしょう。

第2のジグソウ

館でのゲームが始まり、アマンダが目覚めたときに、すぐに自分の顔に触り何かを調べています。これは最初にアマンダが受けた「ゲーム」で鉄仮面を付けられたことに対する暗示でしょうか。ですがアマンダが今回ジョンに協力をしていた以上、アマンダの身の保障はされていると同等であり、自分の顔を調べるのはいささか矛盾しています。
以前アマンダは警察で「彼は私を救ってくれた」とジグソウを師と崇めていますが、上述したような身の安全が保障されている状態で顔を調べることはジョンに対する忠実心を裏切る行為だと思うのですが、この辺りは「以前ゲームに参加した」という台詞に対するカモフラージュかな、ともとれます。

他の 6 人がバッタバッタ死んでいくのに対して、アマンダとダニエルは結構普通にしています。ダニエルは後半で血を吐いてますけど。考えられることは以下でしょうか。

  1. アマンダとダニエルは助かることを想定していたので、予め解毒剤を打っていた。
  2. この館のゲームは「アマンダが後継者たるや否か」を試すものであった。
    • マシューズ刑事が館に突入したとき注射器が 1 つ落ちていたので、アマンダがその1つを使い自分で解毒剤を打った。
    • もともと薬物中毒者であり、リストカット常習者 (に見せかけた) なので、注射針の痕も余り違和感がないように思える。

2 の場合、ジョンが「私は先が長くないから、このゲームで生き残ったら君に 2 代目ジグソウの名を与えよう」とか何とか言って、試験のような感じで参加させたことになります。すると冒頭で書いた顔を調べる行為や、ジョンの前で腕にリストカットするシーンについても説明がつきます。
リストカットについては、アマンダが館のゲームに参加した理由について「体を大切にしなかったから」と言っています。つまり自分が第 2 のジグソウ (になる予定) であることをカモフラージュするために腕を傷つけていた。または、ジョンが自動車事故で自殺を図り失敗するシーンがありますが、これと似たようなことをアマンダにさせ、血を流し命の大切さを理解させる一種の儀式を行ったのではないか、と考えました。
アマンダとジョンがなぜ一緒にいるのかは、単純にジョンがアマンダを呼びつけただけではないかと思っています。警察でも長い間捕まえられなかったジョンを、アマンダ1人で探し当てるのは容易ではないと思いますから。

追記: 監督のインタビューでは、「最初のゲームのあとにも、生への尊厳を知らしめるために手首を切らせた」と言っていました。

虹の彼方

結局解かれなかった、解毒剤が入っている金庫を開けるための「頭の後ろの数字」と「虹の彼方にある」というヒント。
虹とは一般的に 7 色であり、また首の後ろに書かれている数字もさまざまな色で書かれていました。「虹の配色と同じように数字を並べれば、金庫は開く」という暗示だったのかもしれませんが、虹の色は国の文化などにより 2 色であったり5色であったり全く異なります (参考 : 虹の色数の話 )。制作されたアメリカでは基本的に虹は6色、または藍色を加えて7色とされているようなので、アマンダまたはダニエルを除いて 6 色または 7 色となり、一応辻褄は合います。

しかしここで疑問に思うのは、アマンダの前で自分の首の後ろの皮を剥いだマッチョな白人男性 (名前なんでしたっけ?) が坊主頭に首が隠れないシャツを着ていたことと、誰よりも先陣を切って部屋を出たりしているのに、誰も彼の首の数字に気付いていない、または言い出さないことです。
荒っぽい性格で何をされるか分からないことなどから気付いても言い出せなかったということもありえますが、気付いたら気付いたで何かしらのシーンがあるはずなのですがありませんでした。しかし、彼の首の数字は例えばオレンジやくすんだ赤など、ぱっと見分かり辛いものだったのかもしれません。

追記: 監督のインタビューでは、「虹の色は学校でも習うよね。金庫の番号は皆が冷静になって虹の配色通りに数字を並べていけばきっと助かったよ。アマンダの首の後ろには、犯人であるから数字はないね」とのこと。

オビ

焼却炉の中の解毒剤を取りに入ったオビはローラを誘拐していたが、館の場所を知らない。
オビは多分、ローラ以外の複数の人物を誘拐していたのだと仮定できます。テープでは「皆を誘拐した」と言っているので。ローラは彼の顔を覚えていたけれど、他の人物はオビの顔を見ていない。オビは複数の人物を指定された場所まで運んだけれど、自分も眠らされてしまい、館に移された。ではなぜオビは誘拐したのか。お金に困っていた、と考えるのが一番辻褄が合う気がします。さすがにジョンとアマンダだけでは、あの7人を全員眠らせたまま館に運ぶのは危険が伴いすぎます。

なぜ8人なのか

1作目と違い今作は 8 人という人数の多さで、バスルームではなく館という広い範囲でのゲームです。
アマンダとダニエルを除く 6 人の共通点は、マシューズ刑事に冤罪にされたこと。「ヒントはXだ」という通り、X のついた壁掛けの絵の裏にはダニエルとマシューズ刑事の写真。その裏側には、「父親と息子」の文字。
この状況下でその事実を知り、冷静になれる人間は少ないと思いますが、個人のゲームのなかでジグソウのテープを聴き、罪を問われても誰も反論しないのは、マシューズ刑事による冤罪が必ずしも無罪ではない、ということになります。つまり詐欺師をしていた人物は本当に詐欺をしていたから、言い返す術がないから焼却炉の中に入ってやろうと思ったのだろう、と解釈しました (彼の場合はジグソウに協力したと疑われたのもあるかと思いますけれど) 。

話がずれましたが、アマンダを除く 7 人の共通点はマシューズ刑事であり、ジョンの目的は「息子が帰ってくるまで自分の話をマシューズ刑事が聞けるかどうか」です。これは館でのゲームは余興であって、真の目的はその状況下でマシューズ刑事がどうするかにあり、8 人はマシューズ刑事の「真のゲーム」のために集められたということではないでしょうか。
冒頭でジョンはマシューズ刑事に「別れ際に何と言ったね?」と言ってますから、その時点でその会話を盗聴、またはアマンダなどを使いその場の会話を聞いていたことになります。その頃からマシューズ刑事をターゲットとしており、マシューズ刑事がどういった行動をするかを分析していたことになり、つまり、結果は見えていたということです。

豚の仮面

アマンダはラストシーンで豚の仮面を被り、マシューズ刑事に襲い掛かります。この豚の仮面は、1 作目でゴードン誘拐のシーンでも見ることができます。1 作目でゴードンを誘拐したのはアマンダではないか?と思いました。しかし 1 作目のアマンダの髪はロングで、今作ではセミロングです。リストカットのシーンを見、その点を考えると辻褄が合いません。

良かった点、悪かった点

初っ端から緊張感が走る展開だったこと。
展開が速くて目を離せなかったこと。
今回もやっぱり「ゲームオーバー」で終わったこと。
ジョンがとても美しい顔をしていて、気品のあるおじいさんだなと思ったこと (ジョン役の母親は女優さんらしい) 。
前作の謎が解き明かされたこと、前作とリンクしているところ。まさかまたバスルームが出るとは思わなかった。
前作よりも音楽がよかった。ただし主題歌は除く (…) 。

グロ要素が強すぎ。
ばんばん人が死にすぎ。4 人くらいにしてそれぞれの「ゲーム」を際立たせてもよかったと思う。箱の中に手を入れて血まみれになった女性とかどうなったのか謎だし、その辺をもうちょっと片付けて欲しかった。
前作のように緊迫した状況下 (ゴードンが足を切るシーンとか) など、もうちょっと思いつめた何かが欲しかった。
心理描写が甘い。やっぱり登場人物が多いと全員の描写は厳しい。
謎解きしなさすぎ。せっかく数字と虹の謎が与えられているのに結局解かれなかったのが心残り。
何でダニエルがローラの名前知ってるの? 誰も名前聞いてないような?
展開が急ぎすぎていて色々と曖昧な箇所が多い。
アマンダの声が可愛すぎてテープの音声にドスがきいてないような…。
アマンダがマシューズ刑事に注射器をぶっ刺すシーン。あんなに勢いよく振り下ろして、ものの見事に静脈に針が刺さるのはスゲエ。映画タイタニックで、女が目をつぶったまま手錠を斧で切るシーンを思い出した。あそこまで即効性のある睡眠薬?もすごいね。あと、あれってマシューズ刑事がバスルームに着くまでずっと待ってたんですかね。それを想像するとちょっと笑ってしまいました。

総評としては、10 段階評価で 6.5く らいです。前作には 8 を付けます。
でも十分に楽しめましたし、こういったサスペンススリラーものが大好きな方ならお勧めしたいです。でも、前作を見ないと意味が通らないところがあるので、見るのなら是非2作続けて。

ソウ 3 が 10 月に公開予定らしいのですが、少し急ぎすぎじゃないでしょうか?
3 のディレクターさんが42歳という若さで突然亡くなってしまったのも何だか怖いですね。
ソウシリーズは CUBE に例えられることが多いようで、私は CUBE は見ていないので比べようがないですが、「ソウはソウ、あの映画はあの映画」と言われるような、素晴らしいシリーズになって欲しいと思っています。
3作目でコケないでくれよ~。こういうシリーズは2作目でグダグダになって見放されることが多い中、評価が愕然とするほど高いのだから、本当に頑張って欲しいです。

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